Tech Blog #4 Palo Alto Networksの継続的な買収劇
- NOS-USA Office
- 2023年4月14日
- 読了時間: 2分

米国はパンデミック後、Tech Startupの企業買収が盛んに行われています。Wall Street Journal のプロフェッショナルベンチャーキャピタルレポーター Yuliya Chernova氏によると、買収が加熱している理由として以下の3つを挙げていました。
1つめは、この数10年間でPrivate Marketが成長し、Startupはベンチャーキャピタルから資金を得やすい状況になっていること、2つめはPrivate Marketが非常に上向き相場で特にTech業界において顕著であること、そして3つめはSPAC (Special Purpose Acquisition Company:特別買収目的会社)による買収が加熱しているとのことでした。 ※余談ですがSPACについてはこちらの記事が分かりやすかったです
さて、このように買収が加速している中、戦略的に買収を繰り返している大手Tech企業がいます。
Palo Alto Networks (以下、Palo Alto)です。
Palo Altoは、今月(2020年11月)も、サイバーセキュリティ企業のExpanseの買収を発表しました。この買収によってPalo Altoはすでに所有しているCortex Data Lakeの監視機能を強化することが予想されます。冒頭の図はCortex Data LakeがLog Dataを収集しているところを示していますが、Expanseで収集したデータもここに追加していくことになるでしょう。
Expanseには、主にExpander、Link、Behavior、という3つの製品があり、Atack Surface (攻撃領域)の管理ソリューションを提供しています。Atack Surfaceというのは、攻撃者の攻撃対象になるものを指しまして、外部アクセスが可能なIT資産のみならず、Firewallの内部にあるネットワークやソフトウェアなどもこれに含まれます。Expanseは、IT資産のインベントリ管理、ポリシー違反等の可視化、トラフィックパターンの分析などを実施することでAtack Surfaceを管理します。
なお、Palo Altoは、2020年8月にインシデントリスポンスやデジタルフォレンジックのソリューションを持つCrypsis Groupも買収しており、ExpanseのアラートとCrypsisを統合する可能性もあります。Palo Altoが買収した企業の製品をどのようにきれいに連携させていくのか興味深く見ていきたいと思います。
冒頭で述べたとおり、米国では買収が非常に盛んに実施されるようになっています。Palo Alto の買収劇はおそらくまだ続くでしょうし、その他のBig Tech企業もこれも続くはずです。面白そうな買収や企業統合があればこちらのBlogにて引き続き発信していきますので、以下のリンクからどうぞ購読登録をお願いします!
Appendix: Palo Alto Networksによる直近の買収企業
Expanse (2020年11月)
The Crypsis Group (2020年8月)
CloudGenix (2020年4月)
Aporeto (2019年12月 買収完了)
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